毎日新聞 2009年2月12日 21時26分

政府の「地球温暖化問題に関する懇談会」(座長・奥田碩トヨタ自動車相談役)が12日、開かれた。政府が検討している2020年までの温室効果ガス排出量の中期目標について、90年比で7%増~25%減となる六つの選択肢が示された。今後、温暖化防止と排出削減が経済に与える影響を踏まえ、どこに集約されるのかが焦点になる。
中期目標をめぐっては欧州連合が90年比20~30%減などと公表し、日本は麻生太郎首相が「6月までに公表する」と明言。この日は中期目標検討委員会座長の福井俊彦・前日銀総裁が、選択肢の6ケースを報告した。

 既存技術の延長で省エネが進んだ場合、温室効果ガスの大半を占める二酸化炭素(CO2)の排出量は90年比で6%増える。欧米が目標達成に必要な費用と同等の費用をかけると7%増~2%減、省エネなどで最先端技術を最大限導入した場合は4%減となる。

 残る3ケースは、温暖化影響を最小限に抑えるには「先進国全体で25~40%削減が必要」との国連の指摘を踏まえ、25%削減を前提にした。そのうえで、先進各国で削減費用を同等にする場合は1~12%減、国内総生産(GDP)当たりの費用を同等にする場合は16~17%減、さらに日本自身が25%減らすケースを挙げた。

 検討委は今後も各ケースの削減費用や、日本の経済成長や雇用に与える影響などを分析していく。政府は国際交渉の行方や国民の意見を聞き中期目標を決定する。懇談会に出席した麻生首相は「中期目標は世界に通用すると同時に実現可能であることが大事」と語った。【平地修、大場あい】