気候変動に関する国際科学会議 加速する地球温暖化について検証
EICネット

 3月10日~12日、デンマークのコペンハーゲンで、気候変動に関する国際科学会議が開催され、約2000人の科学者等が参加。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の予測を上回る勢いで、地球温暖化が加速しているという証拠をめぐって、議論が交わされた。
 2月に公表されたUNEPの2009年年次報告書も、科学者の懸念を裏付けるものとなっている。
 IPCCは今世紀中に海面が18~59センチ上昇すると予測していた。しかし、グリーンランドと南極大陸の氷床の最新のアセスメントの結果から、80センチから1.5メートル上昇する、また、グリーンランドの氷が溶け出すだけで2メートル上昇するという研究成果も出てきた。2008年は、1979年の観測開始以来、北極海の海氷面積が2番目に小さくなり、北極海では、「北西航路(カナダ北極諸島経由)」と「北極海航路(シベリア沿岸経由)」という2つの航路が10万年ぶりに同時に開口した。
 一方で、炭素吸収源である海洋のCO2吸収量は、1000万トンも減少していることも分かった。
 また、もう一つの炭素吸収源である森林については、気温の上昇が樹木にストレスを与え、夏の間の炭素固定能力が弱まったり、汚染や病気、害虫に対する被害を受けやすくなったりする可能性が提起されている。
 年次報告書では、メタンなど他の温室効果ガスの放出についての懸念も提示。新たな調査で、北極西部では他の地域と比較すると3.5倍、温暖化が進行していることが分かり、これを一因として、北極の氷や永久凍土が溶け、メタンなどが放出されるおそれが指摘されている。大気中に含まれるメタンの濃度は、約10年間安定してきたが、北半球・南半球共に2007年、2008年と上昇した。【UNEP】